~熱風の果て~

観劇の記録

AKB48(チームK)

【出演】秋元才加板野友美内田眞由美梅田彩佳菊地あやか田名部生来中塚智実仁藤萌乃野中美郷藤江れいな松井咲子峯岸みなみ宮澤佐江横山由依米沢瑠美
優子たむ代役の竹内さんが胃腸炎のため休演で、総勢15名でのチームK公演。
K公演でセンターに立つ竹内さんのことを見るのが楽しみになってきたところだったので残念。それにしても、14歳の女の子の胃を痛めつけるAKBの研究生活動とはどれだけ過酷なのか。優子たむにも劇場では3か月近く会っていないことになる。今回は、1年半ぶりに握手会で優子たむのところに行ってきて、優子たむ不在のK公演の感想を話してきたが、やはり劇場で会いたい。
公演自体が少ないということはもちろん、公演外の活動の方がAKBメンバーの活動の主になっているというところには、余計に劇場公演の空洞化を感じさせられる。例えば、あじさい橋を歌った、津軽海峡を歌った、カラオケ大会でMVPを取った、キャプテンとして有華との対決を制した、とわさみんの活躍はどんどん広がっているが、すべてが劇場外の話。劇場発で何かを起こすというのは、今の公演スケジュール、ひとつのセットリストの上演期間、ポジションの固定化などの要因が重なっていては、想像することが困難になってしまった。もっとも、AKBの今の状況で劇場至上主義を美化したところで根拠のある話にはならない。
そんな状況があるからこそ、長年親しんだ「イケイケゴーゴー!」から「世界でいちばん公演が好き!」にキャッチフレーズを変えたよねちゃんのことは注目している。今日はふわふわの編み込みで余計に可愛らしく見えたともちゃんも、公演大好き公演楽しいと言い続けている言葉に相応しいパフォーマンスだったし、公演を求める選抜外メンバーの欲求は大きい。
美郷たんは髪の毛を短くしてからしばらく経つが、以前の超ロングよりは、今くらいの方が明るい印象になっていい。ややもすると、負のオーラが出てしまうことがあった彼女だが、最近は公演中の笑顔の魅力が増してきている。持ち前の歌唱力や芸術センスを発揮する機会はなかなか訪れないが、いい方向に向かっているのは確かだ。
昇格3公演目のゆいたんは、この前と比べると、かなり慎重に演じていた印象だった。ひとつの動きから次の動きまでの間の空白が目立っていた。腰を中心にしたダンスの安定感には光るものがあったが、全体的にはこの前の方が存在感があったように思う。MCを含めて、今はまだミスを恐れずにがむしゃらでいいと思うし、チームKもそういう方向性を受け入れるチームであってほしい。
ほぼ完璧にステージをこなしていたのが梅ちゃん。曲調に合わせて表情もダンスも安定感抜群。決して奇をてらったようなところはなく、ひと目で目立つことはないかもしれないが、梅ちゃんの姿には、AKB劇場でのパフォーマンスのひとつの完成形を見たような気がした。攻めのきくぢ、萌乃たんとの対比で、梅ちゃんやみぃちゃんの洗練されたパフォーマンスは、チームKに欠かせないベースになっている。
うっちーもスイッチの切り替えが素直にできていて、K6でも存在感を発揮してきた。「引っ越しました」のテープ昇天、「Beginner」での転倒と、最後に失敗が続いたので、本人としては悔いが残る公演だったかもしれないが、全体を通せば、今日のうっちーは、一段高いレベルに歩を進めていた。
萌乃たんは、序盤では、彼女と認識する以前に、すごくいい表情の子がいるという認識が先に来るくらいだったが、後半はやや不調だったかもしれない。「オケラ」や「夢の鐘」にはいつもの迫力が欠けていたような気がした。「ソファー」でコルセットがブチっといってしまったのが尾を引いたりしたのだろうか。
きくぢの自己紹介は、勢いよくスタートして、途中からトーンダウンして、咲子さんに無茶振りするか、咲子さんから突っ込まれるというパターンが目立つ。力技もたまにはいいけど、上手く自己完結させるような喋りも必要かな。それでも、パズル前MCは、現状のメンバー構成だと、きくぢ率いる後半チームの方が役者が揃っていて、上手く回っている。MCが2チーム連続する流れでは特にチームとしてのMC力が必要とされるので、前半チームにはもう少し頑張ってほしい。