~熱風の果て~

観劇の記録

AKB48(チーム4)「アイドルの夜明け」公演@AKB48劇場

【出演】岩立沙穂、大川莉央、大森美優、岡田彩花、岡田奈々、北澤早紀、小林茉里奈、込山榛香、佐々木優佳里、佐藤妃星、土保瑞希、西野未姫、前田美月、峯岸みなみ、村山彩希、茂木忍
1か月→2か月→2か月→3か月→4か月と、順調に間隔が広がっていく劇場公演への参加。昨今、「出口戦略」という言葉をよく耳にするようになったが、「タンポポの決心」風に言うなら、己もいよいよ「綿毛戦略」の実行と相成った。お金の使い方も考えないといけないし、握手会に参加せず、二本柱の会の更新も行わず、もうじき綿毛は1本を残して全て飛んでいくだろう。
さて、4か月ぶりの劇場。まず8階に上がって目に付いたのが10周年へのカウントダウン時計。AKB商法で10周年記念公演への参加権が売られた当時、10年後も劇場が同じ場所に存在して、その日を迎えることを予想した人はどのくらいいただろうか。参加権を買わなかったことには悔いなし。
バイトAKBのメンバー紹介ポスターも貼ってあった。前座ガールとしてバイトの子が登場して、「ロマンスかくれんぼ」。もし己がAKBのベスト盤を編集するなら、1曲目にみゆぽんの「ロマンスかくれんぼ」を入れる。間もなく活動終了という話も伝わるバイトAKBの中で、己の目に触れたのは今日の子一人だけ。前座を見ながら、美香ちぃとの再会は果たして訪れるのだろうかということを意識せずにはいられなかった。
2月2日は「ツインテールの日」ということは事前に知っていたので、期待通りの総メンバーツインテール公演。ぱっと見、誰だか分かりづらかったのは、前髪ぱっつんの岡田ちゃんと、前髪をつくった茂木ちゃん。こみはるのあごのラインが丸くなった変化も目に付いた。身体の肉付きはさほど変わっていなかったが、わずか数か月へ大人への成長が見られる年頃だ。
すっかりAKBから疎くなってしまったが、ここ2回のブービー→最下位という抽選順を多少は挽回もできて、チーム4の劇場公演はやはり楽しい時間。熱をほぼ失った己をしてそう思わしめる魔力がここには宿る。せめてひと月に1回劇場公演を見ることができる状態が続いていたら、情熱の炎を細々と燃やし続けることができるのだが。
チーム4が誇るみきちゃんとなぁちゃんのパフォーマンスは以前の路線から変わっていなくて安心。完成形を見せる場ではない劇場公演で、個性を潰す必要などないし、いつまでもがむしゃらでいいのだ。みきちゃんのMC中の顔芸はだんだん凄いことになってきているけど。なぁちゃんの劇場を支配するかのような眼光は圧巻だ。
さっきーにとっては、ツインテールは平常運転。さらさらの黒髪をなびかせる姿は、相変わらず公演ではいちばん目に焼きついてくる。AKBとしての活動期間も長くなって、煮詰まっている感はあるだろうが、劇場での彼女の輝きが褪せることはない。
ツインテールに迷ったというみぃちゃんだが、何だかんだでしっかり似合っていて、馴染んでいるところがすごい。新成人さっほーは言わずもがな。
そういえば、ゆーりんは卒業していったんだなと、メンバーの顔ぶれを見ながら思い出す。センターに立っていたわけではないが、13期、そしてチーム4にとってはシンボリックな存在であった彼女。今日のステージに不足を感じたわけではないが、その不在に、どこか穴が開いたような感覚は禁じ得なかった。
次の劇場は、いつになるのか。これが最後ということもあり得るなと思いながらメンバーの顔や劇場の風景を眺めたが、果たしてどうなるか。ハイタッチに代わる退場のお見送り。待ち時間もないし、ステージを見ていられるし、ハイタッチよりこっちの方がいいね。