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~熱風の果て~

観劇の記録

「パジャマドライブ」公演@AKB48劇場

【出演】相笠萌市川愛美岩立沙穂内山奈月岡田彩花岡田奈々北澤早紀小嶋真子込山榛香高島祐利奈土保瑞希西野未姫橋本耀前田美月村山彩希茂木忍
約1月半ぶりの秋葉原。6月はさっほー休演が多かったので、申し込める機会すらあまりなかった。この間に15期生が劇場デビューを果たしていた。さっほーと同ポジションの向井地さんは、芸歴が長く、優子たむの後輩でもあり、劇場でのパフォーマンスが気になるところだが、劇場で会うのは、さっほーが別ポジションを習得してからのことになるので、15期生の中では最後になりそう。
13期生以降は、みんな初めから舞台度胸があるという印象だが、これは、先輩たちの中に放り込まれるのではなく、研究生公演からスタートしているということも理由だろう。15期生が劇場デビューしてしばらくは順風ばかりでもなかったようだが、今日、舞台に立った15期生の3人は、先輩たちと比べて悪い意味で目立つという場面はほぼなかった。「パジャマドライブ」公演は、前半に明るい曲が並んでいるので、それほど表現力に悩まずに全力で演じることができるという点でも、デビューしたての研究生にとっては入りやすいセットリストなのだろう。
れなっちさんに似た感じがある市川さんは遠投が得意ということで、客席にボールを投げ込むジェスチャーをとるような余裕もあった。13歳という年齢に似合わない貫禄が既に滲み出ていた。込山さんは低身長でツインテールで、みおりん的な要素も少しある。そのままイラストになりそうな愛嬌のある口元はプロフィール写真のとおりだった。「榛」って、訓読みだと「はしばみ」と読むのか。かつて3期生の公式ニックネームであった「かたはる」や「なかはる」は全く定着しなかったが、「こみはる」はどうなるのだろうか。土保さんはジャンヌセンターを任されるあたりに、期待の高さが窺える。今日の公演で父親が台湾出身であることをカミングアウトしていたが、中国語はあまりしゃべれないらしい。
総選挙を通して自信をつけたさっほーは、いつもよりほっぺたがてかり気味だったので体調に問題がないか少し心配だったが、表情づくりにはますます磨きがかかっていた。前半曲での笑顔も、ひと種類の笑顔で固まるのではなく、常に表情が波打つように動くので、とても自然な感じになっている。中盤曲では眉とまなじりをつりあげて、客席を射通すような鋭い目線を放っていた。ステージの端にいたり、列の先頭にいるようなときには、スペースを有効活用して、大きなステップワークも見せていたので、見ていて飽きることがない。総選挙での健闘は、さっほーにとっては自信となっただけでなく、彼女を取り巻く流れも、これをきっかけに速度を増しつつあるように思う。研究生コンサートのパンフレットや「エンタメ」での扱いも同期の中では大きいし、6月の休演続きが何の仕事だったのかというのも気になる。さっほーにとっての最初のチャンスの順番が今なのかもしれない。
「純情主義」でのゆいりーの、柔らかさと切れ味の同居した身のこなしには毎度惚れ惚れする。これまでに己が見た「純情主義」の出演者の中ではいちばんの完成度を誇るのではないかと思う。今日もまた頭の帽子がワンフレーズごとに乱れていき、最後は顔に落ちてきたところを引っつかんで演じていた。「純情主義」に比べると、全体曲でのゆいりーはまだ存在感を発揮できていないところもある。身のこなし同様に、表情での表現力がさらに身についてくれば、全体曲でもっと目立てる。はきはきとした口調でMCも上手に仕切れるゆいりーは、研究生公演の中心に立っていいはずだ。
ゆいりーとぴっかりんは二人とも髪を短くしたので、油断すると見分けがつかなくなるくらいだった。泣き虫キャラのぴっかりんももう先輩。「ジャンヌダルク」での全力のパフォーマンスは今日も迫力があった。機敏な動きから立ち止まって拳を振り上げたときに、勢いが落ちてしまう感じもあるところが、小さな身体で演じる彼女の課題でもある。
岡田ちゃんはクール路線を貫きつつも、表情には力がこもっていたので、これまでよりも彼女の「ジャンヌ」に感情移入をすることができた。しかし、MCではますます不思議キャラになりつつあって、喋り方に脱力感が増しているところは、不思議ちゃんを苦手とする己からすれば心配なところ。そういえば1年前は、さっほーも同期から不思議ちゃん呼ばわりされていたような・・・
自己紹介では正拳突きで地味キャラ脱却を力強く宣言したさっきー。最近は「ジャンヌダルク」に回ることも多いようだが、「純情主義」や「てもでもの涙」でも、彼女のきりっとした舞台上の表情が生きるはず。周りに流されないことを自認していたさっきーも、最近はやや人からどう見られるか気にしすぎの傾向もある。己の中では、さっきーは普段は地味でもステージ上では輝く存在になれていると思うので、あせって迷走してほしくはない。「パジャマドライブ」は、B3では夏場は夏物パジャマに衣替えしたような記憶もあるが、いまいち定かではない。さっきーの長袖にコート姿は、そろそろ暑苦しそうだ。
「てもでも」の先輩でもある美香ちぃをリスペクトしているなっきーは、過剰なまでに表情に感情をこめるところが、この曲にはまる。まだ、彼女の表現の方向性は曲を選ぶようなところはあるが、初期のイメージからはいい方に変わった。この間の握手会では、さっほーの隣のレーンにいたなっきーの対応ぶりを横目で見ていたが、汗をしたたらせながらの全力の笑顔で、万人受けはしないかもしれないが、熱烈な信奉者も生みそうだと思った。得意の早口言葉では、こじまこには圧勝だったが、機会があればHKTの早口言葉名人であるおかぱんちゃんとの勝負も見てみたい。
普段は自信たっぷりで、ビッグマウスのようなところもあるなぁちゃんは、「可愛い」ことには自信がなかったとか。高い目標を立ててそこにまっすぐ突き進んでいくような彼女の姿勢は好きだが、こういう風に弱みを見せられるというのもヲタ心をくすぐるものだ。
みきちゃんの客席に向かっての目を大きく見開いての全力笑顔は今日も眩い。それでいて踊りもおろそかにはならず、シリアスな曲では一転して眉間に皺を寄せてステージに集中する。ハイタッチでもハイテンションぶりが目を引くみきちゃんに、なぜか今日は派手に捕まってしまい、3秒くらい手を離してもらえなかった。次の順番のぴっかりんに怪訝な表情をされてしまうくらいだったが、やはり強烈だ。
アンコール後は、「さよならクロール」。研究生公演であれば「LOVE修行」が聴きたいところだが、「さよならクロール」も夏らしい曲調と振り付けで爽やかに幕を閉じることができる。