読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

~熱風の果て~

観劇の記録

「パジャマドライブ」公演@AKB48劇場

AKB48 AKB48-チーム4(13期生)

【出演】相笠萌岩立沙穂梅田綾乃岡田彩花岡田奈々北澤早紀小嶋真子佐々木優佳里篠崎彩奈高島祐利奈西野未姫橋本耀平田梨奈峯岸みなみ村山彩希茂木忍
ゴールデンウィークの最後が劇場公演という幸運を感じていたところに、予想していなかったサプライズ。AKB48劇場の3000回目の公演という節目を劇場で迎えられるという二重の幸運に与ることができた。事前アナウンスがあれば、恐らく昨日の70倍どころではなく、当選することはなかったはず。
アンコールの「レッツゴー研究生」で、メンバーが記念Tシャツを着て登場したので、この時点で終演後のイベントへの期待は嫌でも高まった。「レッツゴー研究生」では自分のアピールよりもTシャツのアピールをするメンバーが多かった。「白いシャツ」の後、「掌が語ること」が演じられ、通常であればハイタッチ会のお知らせとなるところ、始まったのは「AKB48」。
歌詞に映し出される秋葉原の景色が次第に色褪せていく中、時にはどうせすぐに潰れると揶揄され、その後にはメジャーになったのにこんな小さなキャパでどうするのかと疑問を持たれながら、今もそこに劇場が存在し、メンバーが250人の観客を前に公演を演じているということには敬意を抱かずにはいられない。「AKB48」という曲も「あきはばーらふぉーてぃーえいっ!」という歌詞では寿命もすぐに尽きるかと思ったが、各グループに移植されて新たな生命を吹き込まれ、今ではHKTのぴーちゃんの学校の授業の役に立つという効果まで生んでいる。
今日のメンバーの中では劇場出演回数が多いという理由で、ゆかるん、ひらりー、みぃちゃんの3人がコメント。みぃちゃんが数奇な運命をたどって1回目にも3000回目にも劇場の舞台に立っていることや、劇場公演が持つ意味を語ると、本人だけではなく、周りの研究生たちも胸に感じるところが表情から見て取れた。
最後はAKBの原点でありクラシックである「桜の花びらたち」。劇場に桜吹雪が舞うさまを久しぶりに眺めると、己の中からもまた熱い思いの欠片が顔を出す。最近は年間10回程度のペースに落ち着いている状況で、まだ劇場公演の8回に1回は入っている計算になるということに意外な思いがすると同時に、あの頃の劇場の景色や旅立ったメンバーのことを思い返してもいた。
終演後は期待どおり記念Tシャツの手渡し会。己はこういう場面で素直に一推しメンバーのところに行くことに迷う傾向があって、今日も少し悪い癖が顔を出しかけたが、ここは素直にさっほーからの手渡しを希望。さっほーも記念公演の舞台に自分が立てたことを喜んでいた。
昨日の研究生「パジャマドライブ」公演には、元チームBのはーちゃんときくぢの2人が出演したことで話題になったが、今の研究生公演の質は、当時のB公演と比較しても決して見劣りはしない。セットリストが生み出す追い風にも乗った状態で、15期生を迎え入れることになる。13期生たちはデビューから1年が経過していて、研究生でも大きな舞台に立てる状況からすれば驚くことでもないのかもしれない。それでも、当時のはーちゃんの情感あふれる繊細な表情の作り方や、きくぢの全力と楽しむ場面のメリハリの付け方などは、公演で簡単に見られるものではないと思う。
はーちゃんがセンターを務めていた「純情主義」は、周りを固める二人にとっては、衣装やパート割の面で厳しい曲でもあるのだが、研究生公演のひらりーとゆいりーは、そんな不利を感じさせない。ひらりーは重い曲では激しいダンスと鬼気迫る表情も相変わらず素晴らしいが、時折あえて舞台の床面に目を落とすところも効果的。ゆいりーは、はーちゃんも顔負けの前屈からの高速ターン。この前見たときと同様に帽子はその遠心力に耐え切れなかった。乱れた帽子を引っつかむところまで含めてゆいりーの気迫に惚れ惚れした。
きくぢがセンターを務め、レッスンでは秋Pから直々に旗の立て方を指導されたというエピソードもある「鏡の中のジャンヌダルク」。CinDyやたなみんを擁したチームBと比較してしまうと、まだ客席へのアジテーションが弱いかな。特に岡田ちゃんはこの曲では力を出し切れていない感じがする。直後のMCで息切れするくらいになったときが、岡田ちゃんのジャンヌが完成したときなのかもしれない。「パジャマドライブ」公演での岡田ちゃんの見せ場は、今のところは「命の使い道」。岡田ちゃんは、ひらりーとは逆に、顎を上にツンと上げたときの、客席を睥睨するような表情にいちばん力がある。
岡田ちゃんは、MCではみぃちゃんが初めて研究生公演に出たときの髪の毛の違和感のことに言及していた。今日もドライヤーで苦労することがなくなったとすっかり自虐ネタが板に付いたみぃちゃんといえども、ここまで突っ込まれたのは初めてだったらしい。みぃちゃんのMCでの自虐ネタは確かに面白いが、今日みたいにそれ一辺倒になってしまうと胸のつかえが少し疼き、違和感を覚えてもしまう。
指定のヘアスタイル以外で舞台に立つことが許されない研究生の「公式ヘアスタイル」が変わったとかで、さっほーはハーフアップ、さっきーはお下げ髪、ゆいりーは後ろ縛り、みきちゃんはツインテールといった風に、これまでよりも変化がついて、序盤では髪飾りなども付けて華やかな印象になった。初めて見る人にも、メンバーを見分けやすくなったと思う。いろいろな人に間違えられるというさっほーも、これで多少は覚えてもらえやすくなったかな。と言いつつ、己はさっほーとこじまこの区別に一瞬迷ってしまったけどさ。さっきーのお下げ髪は、彼女をより幼げに見せる。アンコールでの赤いオーバーオールと合わせると余計にだ。HKTでは研究生にはキャッチフレーズが許されなかったとか、AKBでも髪型であったり楽屋での携帯禁止など、格差をつけるためのルールが設けられているが、それがどれほどの意味を持つのかは疑問だ。
14期生のみきちゃんとなぁちゃんは、どちらもルックスにまゆゆを彷彿とさせるところがあるが、この二人を並べてみると似ているわけでもない。常に大きな表現を心がけているように見えるみきちゃんと、舞台の空気を鋭く切り裂く一瞬の切れ味と静を表現するときの穏やかさの対比に目を瞠らされるなぁちゃんは表現のタイプも違うが、舞台に立ったときの存在感の大きさは二人とも目立つ。なぁちゃんの「てもでも」のしとしと雨のような手の動きは、ゆきりんとも美香ちぃとも萌乃たんとも異なる魅力がある。
14期では、ゴムマリ系アイドルであるぴかりんの小さな身体を大きく見せる振り切れた感じの動きが相変わらず快い。常に全力、限界を追い求める彼女の姿勢は、研究生公演の魅力を端的に映し出してくれる。MCでの少し甘えたような話し方も可愛らしかったな。「桜の花びらたち」でみぃちゃんの背中を見て泣いてしまうような涙もろいところもまた然り。
明後日は、水道橋での「パジャマドライブ」公演を見に行く予定なので、会場のスケールの違いを意識した表現を見られることを楽しみにしたい。今日はあやなんからネタにされてしまった、さっほーの発声本番練習も劇場の10倍規模になると思うと楽しみだ。