~熱風の果て~

観劇の記録

岩佐美咲「無人駅」発売記念インストアイベント@サンシャインシティ噴水広場

雪が散る「無人駅」の情景とは次第に離れゆきつつある季節の移ろいにもかかわらず、第2クールがスタートしたわさみんの演歌デビューイベントが、1か月ぶりに都内で開催された。今回はひっそりと第1部のみの参加。発売から2か月経って新たなキャンペーンを打ってくるところに、この歌と新人演歌歌手を売り出す気概が感じられる。
ポスターには「AKBINGOカラオケ大会優勝」のPOPが貼られ、トロフィーを掲げるわさみんの姿を挿し込んだミニポスターも掲げられていた。めしべショック以降、AKBINGOやその他AKBの冠番組とは無縁の生活を送る己ではあるが、今回は見ておけばよかったかなという後悔もよぎる。
近くの喫茶店にいたら、リハでジャンボ氏が「無人駅」を歌って喝采を受ける様子が聴こえてきた。ジャンボ横断幕にジャンボうちわ、とすっかり人気者になって涙ちょちょぎれる演歌の伝道師。
わさみんは桜色に花柄をあしらった振袖姿で、髪にも花の飾りを咲かせた春めきたった装いで登場。「春一番」を「春一号」と言ったり、「360度」を「365度」と間違えて自分で突っ込んだり、緊張しているのかしていないのか、相変わらずのペースでイベントを楽しむわさみん。今日、東京に渦巻いた疾風は、春分の期限に間に合わずにその名を冠することを許されなかった、「遅すぎた春一番」だったらしい。
常に不安のある「無人駅」での「♪名前さえも知らぬ〜」や「ヘビロテ」での「♪ジャンジャン溢れる」や「瀬戸の花嫁」の「♪明日も晴れる〜」といった高音部。今日は安定とまでは言えなかったが、裏返りを阻止できていた。以前は裏返ろうとする声帯と喧嘩をして、余計に声を張ろうとしていたところ、今日は声を絞って上手く宥めることができていた。AKBの歌姫の称号を手にしたといっても、実際にはまだ成長途上の歌手・わさみんは、ここのコントロールが常に上手くできるようになってはじめてプロの歌唱の域に達することができると思う。