~熱風の果て~

観劇の記録

ドロシーとあなたのクリスマス物語@仙台Rensa

仙台まで東北本線で長駆7時間、ショウケース以来、2度目のRensa入り。
オープニングアクトはおなじみのビィフラット。15名ほどのメンバー全員が登場して、「No:ID」、「life goes on」、「クラスメイト以上」の3曲を演じた。コウメ、アイリのツインボーカルを取れるのが彼女たちの強み。歌唱はまだまだ荒削りではあるが、伸びしろを考えればドロシーとライバル関係になる日も来るかもしれない。そのときがこのグループの解散のときのような気もしてしまうのは勘繰りすぎだろうか。
ビィフラットで気になるメンバーといえば、ニコニコした表情を崩さずに、首も手足も止まるべき位置から遠心力の向くままに大きく踊るユウカ。そのダンスは、初期わさみんを思い出させる。あとは、名前は分からないけど、小さなおだんごの子がかわいかった。ドロシーの新曲という触れ込みだった「life goes on」は、すっかりビィフラットの曲になってしまったのが寂しくもある。
本編は、「デモサヨナラ」からスタート。「いつか私を迎えに来てね」のマリちゃんの歌唱は、これまで聞いた中で最も気持ちが入っていた。序盤は、痛々しいくらいの気合が感じられたメンバーたちも、ステージが進むにしたがって、熱気に乗りつつもいつものペースに戻っていった。
着替え中は、渋谷公会堂での映像がスクリーンで流れた。すると、映像が全員に見えるようにと、数百人のヲタが強制されるわけでもなく整然と床に座っていった。ショウケースのときも、曲調に応じて立ちと座りを整然と使い分けていたことを思い出す。ドロシーヲタは、全体を見るとお行儀がいいわけでもないのだが、このヲタ風土は誇れる。東京ではこういう光景は無理だろう。
映像を挟んで演じられた「冬の桜」と「同じ色のクリスマス」はこの時期にぴったり。特に、後者はクリスマス期限定なので、はじめて生で聞くことができた。「冬の桜」は、白いコートで演じると、ニンフが舞っているように見える。「見ていてエンジェル」では、ピンクのサイリウムが一斉に振られ、17歳の誕生日を迎えて間もないマリちゃんを祝福していた。「見ていてエンジェル」や「部屋とパジャマと私」のような、冬に暖房のきいた暖かな室内でまどろんでいるような雰囲気は、マリちゃんの天使の歌声あってこそだ。
MCコーナーでは、美杜たんは、「ドロシーリトルハッピーのジャンプ!」を聞いているか、ヲタに手を挙げさせた上で、「手挙げてない人がいる!」と厳しいお言葉。ヲタをけしかけたりあしらったりという美杜たんの攻撃的なMCがないと物足りない。
「DLH作文」コーナーで、るーちゃんは、「だんだんと、るうなのあつかい、ひどくなる!」。メンバーにもヲタにも愛されるいじられキャラであるるーちゃんではあるが、さすがに最近はイジリが過ぎていた感もあった。いじりすぎて、るーちゃんの天真爛漫なところを殺すようなことにはなってほしくない。アンコールでは期待に応えてトナカイ衣装で登場して、楽しそうにしていたので安心した。
この日は、「Happy Days」と、カップリングの「Never Stop Again」、「未来へ」の3曲も演じられたけど、ドロシーに、簡単にステレオタイプな応援スタイルが通用するような曲が入り込んでくるのは歓迎できない。夏のTIFから、ドロシーのステージを何度か見てきたが、ここに来て水底に足が着いた感じに襲われている。新曲が侵食ではなく堆積に作用したことに加え、己も手足を動かさなくなって沈む。その両方の結果だろう。2012年、再び底の見えない可能性を感じさせることができるのか、ドロシーの底力が問われる。
クリスマスカードをもらって外に出ると、雪が舞っていた。萩の月よりままどおるが食べたい気分で福島県内まで南下して宿に入ると、ちょうど「野田と申します」のクリスマススペシャルが放映されていた。ワンセグの投票を勝ち抜いたところまでは把握していたが、いつの間にか地上波に進出していたのか。登場キャラも、紙魚子みたいなお嬢様とか、いろいろ増えている。ドラマの中で、るーちゃんが着ていたのとまったく同じタイプのトナカイの着ぐるみが出てきたので、思わず吹き出してしまった。
家に帰ると、女神座ATHENAからブロガー特典として、先日の「冬椿」の写真がひろたんのメッセージカードと一緒に届いていた。クリスマスイブに届くように発送するあたりが小粋。最近、元マップ劇場のHPで、チアチアのモバメサービスが開始されていたので、さっそく里佳子たんを登録してみた。今のところチアチアパーティーを見に行く予定はないが、ブログの文章は驚くくらいに生真面目な彼女がどういうメールを送ってくれるのか楽しみ。