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~熱風の果て~

観劇の記録

AKB48(チームB)

【出演】内田眞由美浦野一美多田愛佳柏木由紀片山陽加小原春香小森美果指原莉乃田名部生来仲谷明香仲川遥香中塚智実仁藤萌乃平嶋夏海米沢瑠美渡辺麻友
3年間の波瀾の歴史を刻んできたチームBの解散公演。
唯一連続した歴史を持ちながらも、結成当初から先輩後輩の壁があり、メンバーが短期間に入れ替わり、翳の部分も背負いこんできたチームBに対しては、一貫した成長過程をたどる一巻の歴史が編まれてきたという実感があまりない。きくぢ、美香ちぃというチームBにおける1推しメンバーを失った影響も大きく、チームBとの紐帯を引き寄せたり緩めたりしながら、最終的には自ら離してしまった後ろめたさも感じながらの解散公演への参加。B公演という括りでは100回以上見てきたとはいうものの、B4公演はやっと8回目だった。
チームK公演千秋楽との違いは、まず平日に組まれたこと。チームK公演千秋楽の客席の雰囲気とは明らかに異なっていた。そして、個別の千秋楽コメントがなかったこと。終演時間と、結局U-15メンがハイタッチに参加できなかったことからすれば、最低限、コメントコーナーはあった方がよかったと思う。さらに欲をいえば、美香ちぃの姿をこの場に見たかった。きくぢが運動会のリレーに参加する権利があるというのなら、今日のステージに上がる権利があってもよかった。
千秋楽らしいコーナーとしては、タンポポ前MCの「ぶっちゃけトーク」。ソファーに座ったまま振り向いて初対面の先輩にあいさつをするよねちゃん・・・って「48現象」でなっちゃんが語っていたあれか!デビュー前はるごんの気遣いしっかりキャラというのは想像しにくい。
己の気持ちとしては、解散という現実に対する逃避心理が働いた上に、個人的千秋楽と定める公演を重ねすぎたチームKのときよりも、むしろ千秋楽という実感は今日の方が強かった。セットリストとしても、後半の「好きといえばよかった」から「タンポポの決心」、アンコールの「B Stars」から「アリガトウ」へと至る流れには、メンバーにとって、いったん昂ぶる感情をパフォーマンスに激しく投影させた後に、転じて内省的な感傷を高めさせられる作用がある。見ている方にも同様で、「タンポポ」と「アリガトウ」には大きく心を揺さぶられた。「春一番が吹く頃」もチームBの千秋楽にぴったりな曲だ。
良曲ぞろいのB4ユニットパートの中で、激しい動きで繊細な感情を表現しなければならない「片思いの対角線」は難度では群を抜いている。千秋楽では、バックダンサーが付いた上での完成形がようやく見えた気がした。完成することさえできれば、迫るものがこれほどあるステージはそうはない。
チームK千秋楽では、「転がる石になれ」と「支え」だった特別プログラムは、チームB千秋楽では「マジスカロックンロール」と「初日」。「初日」は予想どおりだったが、もう1曲は予想外。これなら「二人乗りの自転車」とかでもよかったような・・・。「初日」の円陣で、マイクを通さない嗚咽が次々と漏れてくる場面には、3年の間の不整合な地層の重みが感じられた。特に、AKB生活のすべてをチームBのメンバーとして過ごしてきた3期生にとっては格別の思いがあるだろう。チームKの千秋楽でも激しく泣いたはーちゃんが、今日のステージでもいちばんの泣き虫だった。
はるごんは千秋楽ということもあってか、荒々しいダンスが復活していた。やっぱり野生児路線でないとはるごんはしっくりこない。最近は大人っぽく変わってきた印象のあったらぶたんはツインテールで、B1の頃の面影が強かった。ランドセル姿もまだまだコスプレ臭がしない。まゆゆはずいぶん饒舌になったものだ。デビュー当時と比べて、大きく外見のイメージを変えたメンバーが少ないチームBは、個人としてもチームとしても、決して直線的にではないが、確実に成長を遂げている。
CinDyと春香たんは、これがAKBの卒業ステージ。CinDyの自己紹介での「今日はAKBのことだけを考えて」という言葉や、二人の曲中の表情を見ていると、やはり他のメンバーとは同じ千秋楽でも意味が異なることが読み取れた。SDN・・・ハイタッチでCinDyから勧誘を受けたけど、いつの日か己が見に行くことはあるのだろうか。
チームAの千秋楽がこの後控えてはいるが、チームKの千秋楽が終わり、チームBの千秋楽を迎えた今日の日も、己にとっては時代の一区画だった。