~熱風の果て~

観劇の記録

Mentions of 21 Kittens (第6回)佐藤夏希編

記録を一度まとめる意味で、これまでに推してきたメンバーから21人をピックアップして、この日記での主な言及を掲載中。第6回は佐藤夏希編。

デビュー当初からの「1たす2はNなっち」でおなじみ、「なっちきん」と称されるほどのチキンで、常に潤んでいるような瞳を持ち、実際に感激屋で涙もろいなっちこと佐藤夏希
エスカレーター方式での高校進学を捨て、不退転の決意でアイドルとして自信を持って臨んだはずのAKBのステージでは、厳しい現実を突きつけられた。K1のユニット「キスはだめよ」では大人っぽさ、セクシーさをアピールしていたが、思うように人気を得ることはできず、K2では「ユニットなし」という憂き目を見ることになった。
ここでなっちの危機意識に火がついた。髪型をストレートに変えてイメージチェンジを図ると、夏休み中には、同じように不遇をかこっていた優ちゃんとゲリラ的に寸劇を披露しはじめた。すぐに客席からの支持を受け、「劇団NY」というユニット名もつき、K2公演の大きなアクセントとなっていった。
積極的なチャレンジが実を結んで人気も上昇していき、出演した「三竹天狗」では緊張に震えながらもジョークを飛ばし、K3では「君はペガサス」という重要なユニットの一員となり、「軽蔑していた愛情」では念願の選抜入りと、輝きを増していった。ステージ上でのパフォーマンスも冴え渡り、観客を楽しませながら自分も楽しむという最高の状態に達した。劇団NYの相棒である優ちゃんの卒業発表というショックも乗り越えたなっちは、さらに自らのパフォーマンスを研ぎ澄まし、ステージを楽しみ尽くすことに集中していった。
ひまわり組では、頑張りが認められて「1stメンバー」に選ばれたが、ここから歯車がかみ合わなくなってくる。ポイントだったのが、劇団NYで見せた機転と芸達者ぶりを買われ、秋元康から結成を命じられたお笑いユニットの「なちのん」。プロデューサーの命でつくられたものであることが、劇団NYとの最大の相違点だ。それだけでも激しいプレッシャーがある上、一部メンバーからは厳しい評価を受け、ステージでネタを披露することができなくなる。M1予選にも出たものの、なちのんは尻すぼみで自然解消。結局、なっちには中途半端な「お笑い担当」のイメージが残った。
精神面での負担はステージでのパフォーマンスに如実に悪影響を及ぼした。表情からは笑顔が消え、気の抜けたようなダンスしかできなくなってしまった時期があり、見ていて辛かった。その後は何とか持ち直したが、K2からK3にかけての輝きは現在に至るまで取り戻せてはいない。
演技力、歌唱力、表現力、どれも高いレベルを備えているので、現在のなっちの位置はもったいない。MCでも理路整然と話を組み立て、オチにもっていく実力を持っているが、もっと臨機応変に、自由にやってくれてもいい。
ファッションセンスが高く、料理や家事もこなすという高い女子力の持ち主でもあるなっち。ルックス的にはすっかり綺麗に落ち着いてきて、色気も出てきたが、アナウンサーという目標も見つけたところで、もう一度、泥臭いチャレンジで、ここで埋もれずに這い上がってほしい。

    • Mentions of 佐藤夏希
      • 続いてなっちが、挫けそうになった時の思い出を語る(※ここでなっちは思い出しながら泣いてしまいました)のを聞いて更に高まった。(06.7.31)
      • 個人的に強く待ち望んできたなっちのストレートヘアが実現!チームKパンフレットのオーディション合格後の写真を見る限り、ストレートなっちは絶対に可愛いと思っていたのさ。やはり予想通り可愛かった!(06.8.5)
      • なっちと今井優たむの寸劇トーク。優たむの演技力はかなり高いと思った。なっちが優たむのモノマネをしたのに始まったモノマネコーナー。佳代たむのテンパリめーたんのマネが最高だった。(06.8.24)
      • なっちと優ちゃんの寸劇第2弾がお披露目された。今回も完全に2人の世界に入って演技していた。ステージ上で目立つことの少ない2人だけに、こういう機会をとらえて楽しませてくれるのはうれしい。(06.8.29)
      • チームK演劇部が結成された。部員は、なっち、優ちゃん、かおりん、あや。仲間に入れなかったノロカヨが拗ねていたので、次は5人かも。自己紹介での4人寸劇のほかにも、いつものなっちと優ちゃんの二人小芝居も披露されて、合わせるとかなりの台詞量だったはずだけど、テンポよくまとめていた。ここに来て、なっちのマルチな才能が一気に咲き誇っている。(06.9.18)
      • なっちと優ちゃんの演技パートは中華料理編。この2人が日直だと「キター!」と口走ってしまうくらい楽しみになってきた。2人の演技は今日も完璧。なっちも天才だよ。(06.9.23)
      • 週末の夜公演には「劇団NY」のレギュラー出演が決定!なっちと優ちゃんの実行力と演技力で勝ち取った成果だ。ユニットから外れて、セカンドのスタート時には苦しい状況のなっちだったが、今や天分を存分に発揮している。ウェルカムブックに「厳しいことを言われると伸びるタイプ」と書いてあったし、ユニットから外れたのは、なっちにとっては結果的によかったのかもしれない。(06.10.22)
      • セカンド開始時点では、ここまでなっちのことが好きになるとは思っていなかった。ユニットから外されて出番は減ったものの、そんな中、マルチな才能を生かしてのパフォーマンスで存在感をどんどん増していった。ファーストのセクシー路線では観客とのギャップが大きく、浮いていた感じだったが、劇団NYでの優ちゃんとの寸劇は完全に観客の心を奪っていった。サードはまず彼女に注目して見ていこうと思う。誕生日公演を見なかったのが今さらながら悔やまれる・・・(06.11.6)
      • 草原の奇跡」は、最近は上手から目が離せずに、肝心のセンターをあまり見ることができない。仕掛け人はいつもなっちで、まーちゃんをツンツクツンしたり、ともーみたむと優ちゃんと三角関係になったり、優ちゃんと殴り合いをしたり、PPPN→PPPM→PPP?の指揮を始めたりするので、気が抜けないのだ。遊びすぎて自分の出番を忘れたりしたら大目玉を喰らいそうで心配になるのだが、今のところ大丈夫みたいだ。(07.1.18)
      • なっちは明らかに憔悴していたけど、それでも笑顔。優ちゃんも何も引きずることなく、晴れ晴れとした表情だった。「草原の奇跡」では、なっちが「PPPY→PPP?」。優ちゃんと固く抱擁した後は、さすがに涙かと思ったが、なおも笑顔で最後のコーラスを歌いきった。(07.1.29)
      • 「君はペガサス」の間奏で、なっちと佐江が衝突してしまった。佐江がなっちに「ごめんね、大丈夫?」とあやまっているように見えたが、どうも様子がおかしい。佐江の帽子がなっちの帽子の羽根飾りに絡まって取れなくなってしまっていた。ここからの2人が対照的で、佐江はあせりと驚きの表情のまま一生懸命帽子を取ろうとし続け、なっちは佐江には一切構わずに歌い踊ることに専念していた。どちらが正解というのもないと思うが、なっちの意外な強さが見えた場面だった。(07.2.3)
      • 彼女のこともファーストでは完全に誤解していたな。緊張の余りの早口は周りを見ない自己中心的な性格のせいだと思ってしまっていたし、サービス精神からのセクシーなキスだめMCもナルシストなんじゃないかと思ってしまっていた。なっちの本当の優しい性格が分かってきたのは、ウェルカムブックや誕生祝の様子を読んだあたりから。セカンド途中から、髪をストレートに変えてきたときの衝撃はすさまじかった。MCでは多彩な芸を披露して客席を盛り上げ、優ちゃんとの劇団NYを結成し、ついに彼女に光が当たった。劇場でも彼女を中心に見るようになると、細かいところでも客を楽しませようと頑張っている様子が見て取れた。ユニットから外されたセカンドの悔しさをバネに、サードでは「君はペガサス」に抜擢された。MCでのチャレンジの面では、サードでは劇団NYに頼りすぎた面があった。優ちゃんと離れ、またなっちの新たな挑戦が始まる。(07.6.22)
      • この前握手したのが「会いたかった」の時だから、9か月ぶり。努力が報われないかに思えたあの当時から比べれば、活躍の場を大きく広げた今のなっちを目の前にしてうれしくなる。(07.7.21)
      • Nなっちは、話すことが全部ネタと思われている、と嘆いていた。彼女に限らず、劇場MCはいつの間にかウケるウケないだけが成功の基準であるかのようになってきている。滑る場面が増えたのも、ウケを狙うことに力を費やしていることの裏返しだ。Nなっちは加弥乃の誉め言葉までネタと一蹴するのはかわいそう。(07.8.22)
      • Nなっちはフィッシュアイドル亜美菜のモノマネをしていたら、アイドルなのになぜお笑いをやっているのかと突っ込まれていたが、女優志望としては有華に負けてられへんで。(07.8.25)
      • ひまわり組のステージで元気なく映るのがNなっち。チームKサードの「花と散れ」で見せた渾身の気組みや、「シアターパイレーツ」や「草原の奇跡」での客席を巻き込むほどの心から楽しんでいる様子が見られない。表情や動きから、一時期の輝きが褪せてしまっているように感じられるのは、気のせいでもないと思う。サードでの成果を無にしないためにも、もうひと頑張りしてもらいたい。(07.9.24)
      • Nなっちはブログで反省と再出発の決意を表明して気持ちを新たにしてのステージで、笑顔が戻ってきたが、まだ完全復活ではなかった。(07.9.30)
      • 劇場で久しぶりに見たNなっちは、いったい何があったのかというくらい丸くなっていた。いつの間にかネクラキャラにされてしまっているし、もしかしたら、なちのんでこのまま走っていいのかという悩みも感じているのではないかと少し心配。(08.6.7)
      • 16人姉妹MCでNなっちがかおりんのつまらないことをさもすごいことのように大仰に喋るのを笑いのネタにするのは心が痛んだ。こういうのはせめて本人のいるところでやってもらわないと。ラストMCでしっかりかおりんが反撃してくれてよかった。(08.8.6)
      • ジュエルなっちは危機感をエネルギーにして気合十分。なっちは本来は16人姉妹ではなく、ジュエルにもってくるのが正解。秋Pの「倉持には未来があるから」発言がなければ、もしかしたら元々はもっちぃが16人姉妹でなっちがジュエルだったのかな。なっちは、ひまわり組ではこの状態でステージに立つのは客に失礼と思えるほどの極度のスランプに陥り、その後の復活宣言にもかかわらず、K3での渾身のパフォーマンスを知る己からするとずっと物足りなさが拭えなかった。優ちゃんの卒業という劇薬があったK3と比べるのは酷なのかもしれないが、今日のパフォーマンスからは、その頃と同じような気合が感じられたのがうれしかった。(08.9.7)
      • 当時は、弱気の虫をどうにかなだめすかしながら必死にチャレンジを繰り返していたなっちに惹かれていった頃だった。K5のなっちからは、K2からK3にかけて、K2ユニットなしという逆境を乗り越えようと挑戦と成長を繰り返していたころの期待感は薄くなってしまっている。元々オールラウンドに高い能力を持っているので、何をやらせても合格点は叩き出せるなっちだが、最近は、そこに甘えてしまっているような印象も受けていた。AKBでの位置づけも相対的に下げている今、もう一度勝負をかけてほしいとも思う。(09.7.17)
      • 脇役では歌子のNなっちがいちばん目立っていた。劇団NYで見せていた高い演技力を発揮する機会も最近はめっきりなくなってしまっていたので、女優・Nなっちが生き生きと舞台に立っている姿にはうれしさがこみ上げてきた。(09.11.7)
      • K5では、すっかり目立たなくなってしまっていた彼女に不満も感じてきたが、歌劇団での活き活きとした演技と、舞台裏での歌劇団脇役チームでのリーダーぶりには、再評価を促された。今日は久しぶりにステージに立てるうれしさがあふれたいい笑顔をしていて、早くも歌劇団効果が現れている感じだった。(09.11.9)