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~熱風の果て~

観劇の記録

昨日、AKB48に起きたこと。
終わりか始まりかといえば、終わりだろう。
過ちを犯した中学生のノックを無視しろとは言わない。結果の残せない構成員をいつまでも養えとも言わない。己はきくぢ復帰は容認派だ。客観的に考えてありゃまに最悪の結果が訪れることを予測していればこそ土曜日のありゃまドライブ公演に参加した。それだけに、何故、最悪の過程を選んだのかが理解できない。結果より過程に気を配るのが仁者の道。ゆりばらのときも筋を通せない運営に怒りを覚えたが、今回は虚無感と絶望感が重くのしかかる。
公式的には落選研究生の発表があったわけではないから、6人がAKBの支配下から外れたということは強い推測の域を出ないのだが、まぁ落ちたんだろう。昨日まで公演に出演していたメンバーが声を残すことも許されないまま弾き飛ばされ、公式サイトでは何事もなかったかのように新生劇団研究生の写真が微笑み、渋谷では歓声に満ち溢れたコンサートが開かれる。彼女たちの1年なり1年半は、どれだけ売り上げに貢献するかということを主眼に置く運営にはその程度のものということ。何をもってファンにも本人にも不幸な別れを強いなければいけないのか、いくら考えても合理性を見出せない。
哀れなのは6人だけではない。研究生としての復帰を果たしたきくぢも哀れこの上ない。復帰のさせ方としては最悪と言える。きくぢには、さとみん以上の長く暗い道のりを経てこそカタルシスが訪れると考えていたが、どうやら「チーム研究生」の一員として、ごく近いうちに眩しいスポットライトと恐ろしい視線を全身に浴びることとなりそうだ。きくぢと地道に禁欲的に活動してきた研究生を天秤にかける愚がどれほどのものか、運営は全く分かっていない。過去の過ちという十字架に加え、無念と憎悪の十字架をも背負った復帰が幸せなものになるとは思えない。きくぢから再チャレンジの機会を永久に奪うことには己は反対だったが、このような形で戻ってくることにも反対だ。
情に訴えて通るなら、公式ブログで労をねぎらうことすらされない6人のことも訴えてみよう。
ありゃまこと有馬優茄たん。5期の研究生が次々とデビューして、次はどんな可愛い研究生が出てくるのかと非常に大きい期待の中でのデビューだった。正直、最初の印象は「ガッカリ」以外の何物でもなかった。個人的に転機だったのは8月18日のチームK公演。「ジュエル」のバックダンサーとして出演し、最後のあいさつで手をつないで下がるところで「ガッシャーンっていうた」。ちょうどありゃまのことが可愛く思えてきていたこともあって、帰り道、衝動的にメールを登録した。そこからは、私ってバカだ、空飛ぶケ〜タイ、ジャガイモ地獄、ありゃまってよく分からないよ?、ンゴ!?、悪いけど私は秘密主義よ〜、今日のありゃま、ありゃまドライブ・・・読者に媚びるわけでもないのに妙に親近感にあふれていて独特の感性にあふれたメール。楽しかったね。今月はもうモバメ的にはありゃま一推しになっていた。研究生公演でこそMCでも独特の感性が発揮されると楽しみにしていたのに。公演より文化祭をとったときには「公演より大事な用ってかぁ〜?」とスタッフから嫌味を言われたそうだが、そのことでスタッフの心証を害したのだろうか。でもさー、明晰な頭脳を持ちながら、劇場を優先したために成績は落ちて、劇場を優先するために今年の大学進学を断念までしてるんだよ。浪人として過ごすしかない1年間が、ありゃまにとって無駄ではなかったと言える日が来ることを願う。
とみまゆこと冨田麻友たん。遠く香川県からひとり出てきて寂しかっただろうに泣き言ひとつ言わずに頑張っていたじゃない。今を時めくゆきりんだって、チームK公演に出演していたとみまゆのパフォーマンスに衝撃を受けて上を目指す決意を新たにしたくらい、ステージ上での真摯な表現力と躍動感は研究生の中ではトップだった。これだけ努力して、少なくともステージ上では結果を残していたとみまゆを落とすというのはAKBに絶望させるのに十分すぎる材料だ。「まゆ、頑張れよ」と励ましの言葉をかけた故郷の兄。家族や友の元に、どういう思いで帰っていくのだろう。そんなとみまゆがドアを叩いても扉を開けないなんて。
ありりんこと畑山亜梨紗たん。最初は特徴の少ない普通に可愛い子というイメージだったが、凄味のある色香は増していくばかりだった。チームBのバックダンサーやチームKともーみ代役としての中盤でのヘソ出し衣装の肉感はAKB史上最大のエロスと言っていい。容易に本心を見せない謎めいたキャラクターも魅力的だった。今回の落選メンバーの中から、運営を後悔させる人物が出るとすれば、亜梨紗が第一候補だろう。これまで、AKBのメンバーのソロ写真集は1冊たりとも買っていないが、亜梨紗の写真集が出れば絶対に買う!
おさらこと藤本沙羅たんは小学生だよ。長い目で育てる気がないなら獲得した意味がないだろうに。再びオーディションを受けてAKBに戻ってくる可能性は6人の中では最も高いとは思うが、小さな心に傷を負わせるようなことをしてしまった罪は誰が負うのか。運営は支配人をスケープゴートにすれば何でも済むと思っているようだけどね。
ずっきーこと鈴木菜絵たんは、今考えれば、まつゆきの代役としてステージに上がるためだけにAKBに入ってきたようなものだった。アイドル性という観点では見るべきものはなかったかもしれないが、薙刀部で培った強い精神力で、研究生公演に出られなくても文句も言わずに黙々と仕事をこなす職人だった。そんな気質のメンバーがいてもいいじゃないか。
さとみんこと村中聡美たんは、1年半やってきて、表舞台に立てたのはたったの1回か!いくら干されても耐え忍んで出番を待ち続けてついにつかんだステージは砂上の楼閣だったのか。普通の人が彼女と同じ状況に置かれたら、1年も我慢できずに辞めてしまうに違いない。夢を語ることなく去ることとなってしまったが、辛い日々、何が彼女を信じさせ、支えていたのか。その答えが聞きたかった。諦めずに努力すれば報われるなんていうのはおとぎ話の世界でしかないと頭では分かっていても、どこかではAKBに夢を見ていたかった。