~熱風の果て~

観劇の記録

LINK(funfair)@シアターモリエール

【演出】宮元多聞【脚本】江頭美智留

【出演】木根尚登、山本萌花、大友恵理、阿部みさと、清水ひとみ、坂本七秋、蝶羽、山口芙未子、AMI、川副はるか、青木隆敏、望月瑠菜、裕太、矢原加奈子、吉村京太、柿原裕人、小松さら、五十里直子
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いつもとは少し毛色の違う作品も見てみようと、3週間前のハーベスト公演をきっかけに観劇したfunfairの旗揚げ公演。
3つのショートストーリーによって、殺人のリンク、循環を描き出すという作品。ラストが冒頭のシーンに循環したときに見える3つの事件がつながった全体像は、意外性は決して大きくなく、一つの大きな絵が眼前に現れるということはなかった。エピソード1の「殺意」での、松本教授を演じた青木さんの狂気の演技は、劇場の空気を凍らせる迫力があったが、その空気がエピソード2や3に上手くつながらなかったのは惜しまれる。純粋さゆえに犯される罪は、美しくも哀しかった。エピソード3の桐野明日香は、男性の役者が演じているものとばかり思って見ていたが、演じていたのは蝶羽さんという女優さん。独特の存在感を発揮していた。
要領が悪く気は弱いが人間味にあふれる刑事を演じた主演の木根さんのことは、TMネットワークの一員として、また、TBSラジオでやっていた「ウツと木根君」のパーソナリティや、NHK-FMでラジオドラマとしても放送された「夢の木」の原作者として記憶していた。約25年前のビジュアルしか知らなかったが、舞台に登場するとやはり一目で木根くんと分かる。劇中でサングラスをかけて、「懐かしいなぁ」とつぶやくというファンサービスもあった。
ハーベストの主宰である山本さんは、エリート刑事役。スーツ姿が絵になる。アメリカ留学の成果をさっそく発揮して、英語で部下の木根くんを叱り飛ばすシーンをスマートに演じていた。
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