~熱風の果て~

観劇の記録

殺陣イベント「We are~the colors in the dark~」@スタジオ・クリエイティブ・スクエア

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【出演】小林諒大、長橋有沙、平塚あみ、竹崎佳祐、シトミ祐太朗、河口舞華
長橋さんと平塚さんによる「イバラヒメ」での気合の入った前説パフォーマンスを目撃し、1回限りでは勿体ないと思っていたところに入ってきた「殺陣イベント」開催の告知。20代前半の、知名度は決して高いとは言えない若手俳優たちが手作りで企画するイベントということで、その情熱・意欲も買って、歩くのも危険な道を15分余りたどって、会場のスタジオクリエイティブスクエアに到着。
平塚さんが入口の靴担当、長橋さんが前説をしながら受付担当という、親近感あふれるスタイル。イベントタイトルでもあり、メンバーで動画の制作も行ったという「colors in the dark」から幕を開け、ゲストのシトミさんと河口さんが登場しての6人での目まぐるしい殺陣、さらに「イバラヒメ」の前説パフォーマンスの再演や1対1での申し合いと、緩いMCを挟みながら、熱量の高いパフォーマンスが繰り広げられていった。この少人数で1時間半も殺陣だけでどう構成していくのか、本当に体力が持つのかと最初は心配したが、あっという間に時間が過ぎていった。小林さんは大汗をかいて本当に大変そうだったけど、そのいじられぶりが微笑ましい。
中盤は、兄貴格のゲスト・シトミさんによる、無手での「殺陣つけ」の実演が行われた。「シン」と「カラミ」という殺陣用語も初めて聞いて、勉強になる。事前の打合せなく「シン」を任されて慌てふためく女性陣の即興での演技は、性格も出て三者三様で、楽しませてくれた。短時間でそれなりに見せてしまうところはさすが。
河口さん演じるお姫様と長橋さん演じる少年を中心とした、物語風の殺陣。台詞のない5分程度のパフォーマンスでも、起承転結があり、人物たちの心の動きが表現される。殺陣でも、アクションだけでなく、表情が大事ということがよく分かる。ゲストの河口さんは、今回のイベントで初めて知った人だったが、切れ味鋭い動きと、大きな目と口をいっぱいに使った表情での演技は魅力たっぷり。滑り込んでの蹴りが「ほら穴に入っていくみたい」といじられて実演させられる姿も可愛らしかった。これから舞台作品で注目していきたい役者さんだ。
6人が入れ替わり「シン」を演じながら退場していくエンディングで締めくくられ、客席からは大きな拍手が送られ、出演者も予想外のダブルコールとなった。小林さんは、次回の殺陣イベントに意欲を見せていたので、グレードアップしたパフォーマンスが見られるかもしれない。動画もYouTubeに無事アップされた模様。

THE COLORS IN THE DARK

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