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~熱風の果て~

観劇の記録

「パジャマドライブ」公演@AKB48劇場

AKB48 AKB48-チーム4(13期生)

【出演】相笠萌岩立沙穂内山奈月梅田綾乃大森美優岡田彩花岡田奈々北澤早紀小嶋真子篠崎彩奈高島祐利奈西野未姫橋本耀前田美月村山彩希茂木忍
劇場→TDC→劇場と、この10日間で3回目の入場となる「パジャマドライブ」公演。この公演は耐久性が非常に高いので、簡単に満腹に陥る心配はない。
この1週間、ノドが砂漠化して、声が出ない悔しさに涙を流したというぴっかりんの声は潤いを得て、裏返ることはあったものの普通のハスキーボイスまで回復していた。TDCの「恋愛禁止条例」公演を含めて、連日の公演出演が続く状態で心配だったが、どうにか一安心。「ジャンヌダルク」で一人だけ背の低い自分が出演していることに疑問を感じているというぴっかりんだが、さらにヒールの低い靴を履くというハンデを乗り越えるために、人一倍大きく踊ろうとする姿勢が気持ちいい。いかに元気に演じて観客の目を引き寄せるかということに心を砕くぴっかりんの姿が視界に入ると、自然と見つめてしまう。
B3と比較したときに唯一物足りなさを感じてしまう曲が「ジャンヌダルク」。岡田ちゃんや茂木ちゃんはクールに演じるタイプ。これもひとつの解釈だと思うが、ジャンヌの名を冠するからには、柵から転落しそうな勢いで拳を振り上げていたCinDyと同じようにとは言わないまでも、周囲を熱狂させるような、何かに憑かれた感じもほしい。この5人が軍勢だとすると、軍師タイプだけでなく、猪武者タイプがいてもいい。この曲に限って言えば、表現の統一感がない方がよいのではないだろうか。
今の岡田ちゃんや茂木ちゃんの路線だと、「天使のしっぽ」でアイドルオーラを出させてみるのもおもしろいと思う。髪を切ってささやかなイメチェンをしていた岡田ちゃんは、かつてもえちゃんとライバル意識をもって「大声ダイヤモンド」での踊りの激しさを競い合っていたという話を聞くと、今のクール路線を貫く姿勢はまだ早いようにも思ってしまう。
今日の出演メンバーの中で特に表情に力がこもっているのが、みゆぽんとみきちゃん。みゆぽんは、一度表情を作った後に、眉を下げたり口を大きく開いたりとプラスひと工夫があるので、見ていておやと驚かされることがよくある。TDCの「ほねほねワルツ」では感情をこめるために歌詞を研究して骨の気持ちになってみたという話には笑いも起きていたが、ここ1年の彼女の成長の理由が分かる話だ。みきちゃんの笑顔は周囲の空気を問答無用で和ませるもの。自分が楽しんでいるというよりも、彼女の笑顔は常に外を向いているような感じがするのだ。
今日のカゲアナはさっほー。原稿を読んでいる間は、彼女だとは気づかなかった。やはりさっほーはテンションが上がったときの一段高い声の方がしっくり来る。アイドルらしさを追い求めるさっほーだが、激しく踊ることを捨てたわけではなく、「キス損」や「水夫」では、重力に一度身を任せて、そこから起き上がるような大きな動きを見せている。元々目力がある方ではない彼女だが、表情もオンとオフの使い分けができるようになって、ステージでの魅力が増したように思える。さっほーやもえちゃんはじめ、研究生公演の「水夫」は、サビで腕を回すときに頭をぐっと下げて荒波をかき分けるような重厚感が出ているのが特徴だ。B3では頭は下げずに腕で風を切るようなスピード感が勝っていたと記憶している。
ステージの落し物係に就任したというさっきーは、今日の劇場公演でもその本領を発揮して、「パジャマドライブ」の最中にステージから何かを拾い上げていた。さっきーの目の輝きは、最初に研究生公演を見たときから惹き付けられたもの。口を開けて充実した笑顔になるときと、口を閉じて真剣な表情になるとき。どちらにもその輝きは彩りを添える。
なっきーが劇場公演に出演する姿を見るのは4か月ぶりなので、彼女の自己紹介キャッチにはまだついていけない。天からそのまま降ってきたような彼女の笑顔は、邪心ある己が見ると罪の意識すら抱いてしまう。なっきーは観客と目を合わせることを意識しているという。研究生公演は、昔のチーム公演よりもメンバーと目が合う機会は確かに増えた気がする。
先日の研究生公演には、この間の握手会で「ご機嫌斜めなマーメイド」の映像に合わせて激しく踊っていた姿が記憶に新しいSKEのみこってぃさんが応援にやって来たとか。さらに、今週末にはゆきりんが研究生公演に登場予定となっている。B3当時のゆきりんといえば、正統派アイドルに似つかわしくもない、中盤曲での背筋を凍らせるようなマイナスオーラの自在な放出や、ハードスケジュールで疲れてヘロヘロになって身体の軸がぶれているのがすぐに分かるような状態になっていても構わずに全力で踊っていた姿を覚えている。ゆきりんのことは、2010年4月のチームB解散公演が生で姿を見た最後なので、最近の彼女が劇場でどういうパフォーマンスをしているのか分からないが、当時のままの姿を見せてくれるのであれば、研究生にとっては得るものは大きいだろう。