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~熱風の果て~

観劇の記録

「パジャマドライブ」公演@AKB48劇場

【出演】相笠萌岩立沙穂梅田綾乃岡田彩花岡田奈々北澤早紀小嶋真子佐々木優佳里篠崎彩奈高島祐利奈西野未姫橋本耀平田梨奈峯岸みなみ村山彩希茂木忍
2009年1月17日の通称「ありゃまドライブ公演」以来、通算61回目の「パジャマドライブ」公演への入場。AKBの活動のために一旦は受験を断念した高3の1月というタイミングで無慈悲な仕打ちを受けたありゃまは、そこから無事に現役での大学合格を果たし、このたびめでたく卒業・就職したようで安心した。元5期生では、ありりんの復活の場となる舞台も間近に迫っている。
研究生「パジャマドライブ」への初入場に当たって、B3のDVDを一通り見て復習してみたら、振付けはそこそこ身体にしみ付いていた。「てもでも」の映像を見ると、いまだにこみ上げてくるものを止めることができなかった。
パジャマドライブ」公演は、デビューから1年を経たチームBが、3つ目のセットリストにして初めて得たオリジナル公演。13期生もデビューから1年が経ち、勢いに乗っている時期で、彼女たちにとっては「RESET」、「僕の太陽」に続く3つ目のセットリストとなる。これまでの2つがアンダーの延長だったことと比べれば、今回はオリジナル公演に近い位置付けと言って差し支えないだろう。これは、彼女たちの成長によって勝ち得たものだ。自己紹介MCで「AKB48、研究生です!」という名乗りや、「ワッショイB」に代わる「レッツゴー研究生」を聴いていると、事実上、ひとつのチームとして扱われているように感じた。これを発展的に生かしていく方法もあるのではないかと思うが、それが許される世界でもないのかな。
劇場で見るまではと、極力情報をシャットアウトしてきたので、「ワッショイB」がどういう風に変わっているのかというのも楽しみだった。「研・究・生・レッツゴー!」「最強チームは研・究・生!」とは文字に落とすと滑稽にも見えてしまうが、現場で聞くとよくできたものだと思う。
研究生「僕の太陽」の千秋楽が決まったとき、次のセットリストとして己が望んだのは、K3「脳内パラダイス」、K4「最終ベルが鳴る」、そしてB3「パジャマドライブ」の3つ。その望みが叶ったのはいいものの、思い入れがある上に好きなセットリストであるばかりに、3月20日に初日の幕が開いてからの20日間は長く感じた。
久しぶりに体感してみて、「パジャマドライブ」はやはりいい!軽やかに走り抜けていく前半4曲から、ユニットでは青空から雨空に変わり最後は暴風が吹き荒れる。そして、後半は深く重たい海の底に沈んだ後に、別天地の浄土へとたどり着く。アンコールはゆるく、激しく、楽しくとバラエティに富んだ構成。開演から終演まで中だるみが全くなく、ステージとの一体感も感じられる素晴らしいセットリストだ。公演中はもとより、終演後も幸福感が簡単に抜けず、目を瞑るだけでもスキップしたくなるような気分になる。B3の初日にも感じた、長らく忘れていた気持ちを思い出させてくれた。
今日は、抽選順を考えれば普通はなかなか選択しにくい位置からの観覧だったが、この間の握手会でのさっほーのお告げに従ったポジショニングなので、間違いなくさっほーラインだった。さっほーは握手会でも、人気が着実に上がってきている印象だが、実力も急速についてきている。「命の使い道」で、いちばん魂が抜けていたのがさっほー。前髪がふわりと乱れていたビジュアルも手伝って、凄みが出ていた。続く「キス損」では、いたずらな色気あふれる微笑を交えていた。ユニットのぶりぶりアイドル路線や、「水夫」のような激しい動きを見ても、このセットリストをかなりの程度まで自分のものとして引き寄せている感じだった。元々は、性格面にひかれてさっほーを応援するようになっていたが、今の彼女は、パフォーマンスの面からもがっちりと己の心をつかんでくる。ポジションかぶりがないということで、今のところ「パジャマドライブ」公演に皆勤を続けているさっほー。彼女にとっても、今がイチバン伸びる季節だ。
さっきーは、はるごんポジで、ユニットは「パジャマドライブ」を担当。この曲は、彼女にとっては想像を超える世界観ということもあってか、まだ迷いが感じられる。さっきーのキレのある動きを生かすのであれば、萌乃たんも勤めた「純情主義」の方が合っているような気がする。「僕の桜」では、感極まったような、今にも涙が溢れそうな表情をしていたので心配になるほどだったが、アンコールでの吹っ切れ方を見て安心し、逆に、「僕の桜」での感情移入に感服することとなった。「レッツゴー研究生」では、豪快な開脚でアピールしていた。さすがバレエ経験者。
パジャマドライブ」公演は、表現の振れ幅の大きさも特徴なので、みきちゃんの表現力にあふれる表情の移ろいも存分に楽しめる。また、感情や動きの激しさは、「僕の太陽」ではやや持て余し気味だったもえちゃんの実力を遺憾なく解放する。みぃちゃんのパフォーマンスが目立たないというのも、研究生たちの成長の証だろう。
MCでの登場回数が少ないメンバーがいるのが、このセットリストの唯一の弱点だが、複数ポジション制が導入されてくれば、そのあたりも解消していくだろう。ゆーりんは滑りキャラを前面に出して、みぃちゃんから「たかみなみたい」と言われていた。もぎちゃんは変態キャラに加えてぼっちキャラ。キャラの固定化はまだ早いとは思うが、個性を出すのはよいことだ。
見れば見るほど新しい発見で驚かせてくれそうな研究生「パジャマドライブ」公演、早くもその虜になってしまったのはいいものの、次に劇場に入るまでには禁断症状が出てしまうことが容易に想像つくのが悩ましい。己の劇場通いも8年目に突入してしまったが、まだ劇場からは離れられそうもない。
以下、B3との比較で気がついた点を挙げると、まず、B3では「初日」円陣前にちょっとした寸劇のようなパートがあったが、研究生ではいきなり円陣からスタート。「純情主義」はバックダンサーなしで、アンコール冒頭のダンスパートもなし。細かいところでは、「白いシャツ」の泥はね運転がおとなしかったり、「鳥のフン」で翼をばたばたさせるような振付けがないといったところも気がついた。