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~熱風の果て~

観劇の記録

「RESET」公演@AKB48劇場

【出演】相笠萌雨宮舞夏岩立沙穂梅田綾乃大島涼花大森美優岡田彩花北澤早紀佐々木優佳里篠崎彩奈高島祐利奈長谷川晴奈光宗薫村山彩希茂木忍渡邊寧々
異なる期のメンバーたちが協力し合ってひとつの公演を作り上げるさまと、若々しい躍動感とに、「また見たい」と思わせられた研究生主体の「RESET」公演。2回目までの道のりは意外と長く、約2か月の間が空いてしまった。この間に、肉体的にも精神的にも消耗が限界に近づいていた10期、11期研究生たちの昇格があった。ひとつのルートが開拓されたようにも思えたが、さにあらず。昨夜の報せに、聞き慣れなくもない不吉な言葉を見てしまった。本来であれば、久しぶりに見られる嬉しさだけを感じられるはずだった今日の公演に向かう己の気持ちも、大きく変わらざるを得なかった。2009年1月18日、あの日のレクイエムと涙の形に残された痕跡は、今も己と「AKB48」との間に断絶を形づくったまま今日に至っている。
13期生で今いちばん気になっていたメンバーといえば、元々は半ば岡田ちゃんと勘違いしてモバメ購読を始めたさっほー。知的で落ち着いた雰囲気に惹かれる。今日の無人島MCでも、人格者として、メンバーから頼りにされている様子がうかがえた。「めーたんに似てる」と言われるのは確かに微妙な感じだろうな。2か月前は、まだ13期生の名前と顔が一致しない状態で見ていたので、今日が彼女をさっほーとして意識して見る初めての公演となった。童顔から、勝手に身長も150cmくらいなのかなと想像していたら背丈が平均程度はありそうなのが意外だった。身長という点では、うめたんが大きかったのと、はせはるが小さかったのも意外だった。
さっほーは、見慣れているGoogle+やモバメの添付画像のイメージよりも、ステージ上では大人っぽくも見えた。明日はどうなろうとも今日の自分はアイドルだと決意して臨んだ公演らしく、序盤から笑顔がはちきれんばかりだった。「オケラ」など中盤戦では年長者らしい色っぽさも見せてくれたのは収穫だった。
初見時にはさっほーと区別が付いていなかった岡田ちゃんは、ステージ上だと目が据わったような「やる気なさそうフェイス」になってしまっていた。これから美的成長を続けていきそうな顔のつくりをしているだけに、表現力の成長も期待したいところ。
この前の「RESET」公演で最も印象に残ったメンバーだったさっきーは、やはりアイドルとしては13期生の中で最も己好みであることを再認識した。さっほーと「のろりんず」を組んでいるのんびり屋で、モバメやGoogle+の文章からもおっとりしているような印象を受ける彼女だが、ステージでの目の輝かせ方ときびきびした動きはそんな普段の印象とは大きく異なる。彼女も長く見ていきたいメンバーの一人だ。
3月の「目撃者」公演での劇場デビュー以来、2回目の邂逅となった薫きゅん。デビューステージでは重圧と緊張に飲まれてしまっていたが、今日は圧倒的な存在感を発揮していた。元来、運動神経がよい方とも思えない彼女の努力の賜物でもあるだろう。日ごろの自主練で動きを身体に染み付かせたことで、表情の晴れやかさが強く出てくる。才加の流れを受け継ぐメンバーがようやく現れた印象がある。鳴り物入りでの加入後、小さな挫折を味わったことは、長い目で見れば、彼女にとってプラスになるだろう。MCでも中心は薫きゅん。無人島MCでは、頼めば快く非常食になってくれそうだからという理由でゆかるんを連れて行きたいと言い出したかと思えば、「最後は自分が大事」と、よりによって今日の公演で言わなくても・・・と思うようなことを口にしてしまう感性も決して憎めない。しかし、13期生たちのMCは、全体としてはチーム公演と比べてしまうと、まだまだぎこちなさは覆い隠せない。
後輩から食料にされそうになってしまったゆかるんは、下がり眉で泣き出しそうな顔に見えてしまうこともしばしば。先輩として引っ張っていくようなタイプではないが、「透明感」というよりは「浮遊感」と言った方がしっくり来る独特の存在感と、「涙の数だけ輝きたい!」という古風なキャッチ。AKBでは珍しい「古典的アイドル」と言える彼女のことも気にかかってしまい、先月からモバメを購読している。
Google+でも、13期生の投稿を何人かチェックしているが、中でも面白いのが、茂木ちゃんとゆーりんの絡み。犬も食わないような他愛のないやり取りが微笑ましいのだ。今日の公演では直接の絡みは見られなかった。ゆーりんもGoogle+の自撮りのイメージとギャップがあって、すぐには彼女と分からなかった。余裕のなさそうな硬い表情で、引きつったように△と開いてしまう口も愛嬌に見える。
今日の出演メンバーにとっては「特別な公演」だったはずだが、極度に感傷的な雰囲気になったりぎこちなくなったりすることもなく、余りに大きな苦難もプラスの力に変えていた。「夢の鐘」での拳の突き上げには焔が上がっているかのような錯覚が起きるのではないかと思うくらいの気合が舞台を埋めていた。アンコールでのあめちゃんの考え抜いたような挨拶の場面では、込み上げてくるものを抑え込むようなメンバーの表情も見られたが、「引っ越しました」、そして「真夏のSOUNDS GOOD」には全く引きずらなかった。彼女たちの底力と意地が存分に見られた公演だった。