~熱風の果て~

観劇の記録

ハムレッツ!!To be or Not to be(メディアゲート)@シアターグリーンBASE THEATER

【脚本】エンドウミチスケ、【演出】上田郁代、小川信太郎

【出演】彩夢新田夏鈴、時乃真央、小野木里奈、北条佳奈山咲まりな坂本りおん森実咲、斎藤未来、斎藤むつみ、望月るな軽辺るか、優乃穂、佐藤あきほ
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脚本家の知らないところでキャスティングが進行中・・・という余りよろしくない状況も漏れ聞こえてきたこの舞台。アイドル舞台とはいえ、通すところは通してほしい。
「衣装協力」として、アリスインプロジェクトがクレジットされていて、出演者の名前を見れば、「Alice in Deadly School」組が、主演の彩夢たんをはじめ3人。そのほかにも、これまで出演舞台を見た面々がキャストの半分以上。劇団三年物語の「御伽草子」で麒麟の先端、「ロボット」で霧が峰くんを演じたむっちんこと斎藤むつみさんまで混じっている。今回のキャストを見ても、グループアイドルバブルの時代ということが分かる。アリスインプロジェクトまで、望月るなたんや小花たんなどを結集してグループを結成するらしいし。
彩夢たんは、「Alice in Deadly School」への出演以来、紆余曲折を経ていて、チアチアのセンターに据えることを目論んでいた旧事務所を体調不良による活動休止という名目を経て退所し、1年半の空白を経て新事務所に移籍し、名前も「あやめ」から「あやむ」に変えて、これが復帰仕事。久しぶりに見た彼女の首から上は、AKBを辞める前のえれぴょん似になっていた。ちなみに首から下は全く似ていない。このメンバーの中では圧倒的に華があるが、個性を消すメイクになってしまっていた気がした。
演劇部をつくって、最初はバラバラだったメンバーが徐々にひとつになり、大切なことに気付く・・・という骨組みは、彩夢たんの現所属事務所による「劇団ハーベスト」と同じだったが、演劇が目的ではなく手段ということに気付き、幕が開く前に解散を選択するという展開は無理のない新鮮さ。
ただ、演劇としては、途中で一発芸コーナーやジャンケン大会が入ったり、話を進めるための演技よりも、傘を使った殺陣など無関係なところに力が入っていて、メインストーリーは台詞のない動きの方が中心で肉付けが弱かったり、実質的な「劇」の時間はほぼ1時間程度・・・と、それなりの料金設定をしている割にはお粗末だったと思う。パンフレットも値段が張る割に紙質も内容も貧弱だった。不満が勝った舞台でも、千秋楽を迎えた初舞台のSurvive-ZERO佐藤あきほたんの涙の挨拶を見せられると、その純粋な思いに涙をもらいそうになってしまう。
Clear'sの蒼井ちあきたんが、なぜか最前列のプレミアシートで学校帰りのような制服と学生カバンといういでたちで観劇していて、しっかりハイタッチまで参加していた。彼女の甘ったるい声は、近々「ヴェッカーΧ」の続編で存分に聞けることだろう。