~熱風の果て~

観劇の記録

ワンダース★インベーダー(劇団ジャイアント・キリング)@シアターグリーンBASE THEATER

【脚本】仁瀬由深、【演出】纐纈大輔

【出演】小川達也、関田剛志、渋谷優史、村上健一、加藤コージ、菅原雪、赤松唯斉藤麻衣子、阿部悠磨、中島希望、鈴木澄子、鈴木桜花、清河寛、早野由香、村門聡、村澤舞、西嶋たもつ、こんどうひろこ
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前作「もんぞもんぞ」に続いてのジャイキリ公演。前作と同じく鄙びた田舎が舞台であり、土俗的な香りが漂う。それに似合わない主人公のゲーマー軍団。その設定自体は非常に面白いのだが、おそらく脚本家さんがヲタではないのだろう、劇中でヲタ属性が笑いに転化することがほとんどなかった。劇中でゲーマーという設定が余り関係なくなっていったのも仕方ないか。
一方で飛び道具に頼らずに会話や心の動きの中から正攻法で説得力を持たせる脚本は地に足が着いている。キャラクター的には、ゲーマー側より村人側の方が自由に、活き活きと描かれていた。この作品は、スリルコメディーと銘打たれながら、単なるコメディーではないし、おそらくこの劇団の性質としては、単なるコメディーはやろうとしてもそうならないだろう。いなくなって誰が・・・というくだりは重いが、腐ったアスパラガスの例えは上手いとは思えなかった。
前作で小悪魔なもんぞもん・ココロを演じていた赤松唯たんは年齢詐称設定の「まゆねこ」役。詐称はしていないが、年齢を感じさせないアイドルぶりを見せる彼女には相応しい設定と言える。菅原雪たん演じる「ぽち」ともども下ネタ担当でもあったので、キャラクター的には、劇団はんなりふるぼっこ所属の斉藤麻衣子さんが演じた「カカシ」のクールなキャラの方が好み。初体験で鮪してたら案山子と呼ばれって・・・うーん。