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~熱風の果て~

観劇の記録

御伽草子(劇団三年物語)@SPACE107

【作・演出】藤本浩多郎

【出演】馬渡直子、東佑樹、中津留明子、吉田一義、三宅ひとみ斉藤優紀、南雲亜由美、高橋里英、廣瀬直也、羽鳥健一、BOSSY、菅原千聖、早乙女敬良、佐藤有、東野善典、染川重樹、斎藤むつみ、桜舞、すずき・寅・けんた、二之宮亜弥、速水剛、小川麻里奈
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劇団三年物語の公演を初鑑賞。先日鑑賞したBLAM!!!の「VAMPIRE HUNTER」は、元々三年物語の演目で、どうやらBLAM!!!が三年物語の若手キャスト登用プロジェクトのようなもののようだ。今回の「御伽草子」も、来月には笹塚ファクトリーでBLAM!!!による上演が決定している。
SPACE107は、何年か前の増田有華たん出演舞台の会場として記憶している。そのときは握手会開催への反発で結局行かなかったので、今回が初入場。舞台上のブロック積みで傾斜の付いたセットは「VAMPIRE HUNTER」と同じ構造。壁面には竹、床には竹の葉が散乱した荒涼とした雰囲気が霊異の世界観を形成していた。
平安時代飛鳥時代を舞台に、源頼光藤原道長大津皇子一言主、ヒノカグツチといった歴史上、神話上の登場人物が次々と劇中の役割を与えられつつ登場。平安時代編からはじまるが、背景説明的なセリフを聞いても、登場人物の相関や背景はよく飲み込めない。おそらくそれは織り込み済みで、ストーリーのメインとなる茨姫の記憶の中の飛鳥時代編で、輪廻を超えた300年の孤悲が明らかになっていった。この劇のヒロインである茨姫役の三宅さんは、アイドリングの人ではなく、同姓同名の役者さんだった。
出演者の演技力は何の遺憾もないレベル。今回は最前席での観覧だったので、躍動する出演者の身体と得物の迫力を肌で感じることができた。いつ斬られるかと覚悟するくらい。そんな座席位置が禍して登場人物に絡まれて劇に一部参加させられたのは面白い体験だった。あと、都会のど真ん中の地下の会場なのに、劇の途中で本物のカマキリが手に落ちてきた!たぶんセットの笹に卵がくっついていたか何かで起きた、本当に個人的で局地的なハプニングではあったが、こんなことが起きるのも劇の内容と関係があるのかと思わせた。
人間の幸せのために、鬼となり人柱となり、土中で都を守護することを志願する童子たちの健気さが胸を打つ。ストーリーは重いが、箸休めのコメディ的な要素とのバランスに乗せられるうちに、自然とクライマックスに向けて気持ちが舞台にシンクロしていく。ラストの展開は理想的なものだったが、現代の世界まで見せてしまったのは蛇足だったと思う。現代編は姿を仄めかす程度でも十分に伝わったはず・・・
来月のBLAM!!!による「御伽草子」も見に行くつもりでいるので、どういうキャスティングで、どういう演技を見せてくれるのか今から楽しみ。三年物語Season2は、次回作がラスト公演となるそうなので、こちらも見に行きたい。