AKB48(チームK)
【出演】秋元才加、板野友美、内田眞由美、梅田彩佳、大島優子、小野恵令奈、菊地あやか、田名部生来、仁藤萌乃、中塚智実、野中美郷、藤江れいな、松井咲子、峯岸みなみ、宮澤佐江、米沢瑠美今日もまた16人が揃い踏み。休演が少ないのがここまでのRESET公演の特徴で、新チームの船出としては理想的な形になっている。「RESET」で殴りあうような振付けがあるように、秋Pとしては、一度ぶつかり合いをさせて、一段上へのエネルギーを得るという目論見があったはずだが、火花は散らず、摩擦帯電も弱い。チームとしては順調のように見えるだけに、外的要因を無理矢理もってこられないかが心配なくらいだ。
前座ガールズには3公演ぶりにぱるるさんが登場。顔や立ち姿からすれば、上に見ても高校1年生という感じなので、高校2年生だったことを最近知ってびっくりした。か弱げな雰囲気が「檸檬の年頃」と研究生の中ではいちばんマッチする。この曲のタイトルがカタカナではなく漢字の「檸檬」というのは頷ける。
この公演は制服で始まり制服で終わる。しかも序盤もアンコールも2パターン見られるので制服推しにはお得感がある。「洗濯物たち」では歌詞に乗せて衣装の一部を外して洗濯物に見立てている。「夢の鐘」では冒頭で性的暴力すら想起させるような制服剥ぎ取りで背景のない舞台を転換させる演出があり、いずれも成功している。特に「夢の鐘」の冒頭は、衣装だけにとどまらず、激しく点滅を繰り返す照明やコマ割りのような静止も効果的で、圧倒的な迫力がある。
萌乃たんは今日もソフトなイメージ。アイラインを強調しなくなったことや髪色を少し暗くしたこと、次第に顔や脚が絞れてきたことなどが重なって、デビュー当時の面影が色濃く出ていた。萌乃たんの「オケラ」での豪快なステップには、似た動きを「片思いの対角線」でマスターした経験も生きている。
梅ちゃんはパズル前MCで優子たむと同居時代の思い出語り。K6に入ってから、梅ちゃんがデビュー前からK1の頃のエピソードを語る場面が目立っている。MCでの発言が多くなっただけでなく、話し口もチームK時代よりもむしろ遠慮が消えた感のある梅ちゃんは、ようやく長期休養の記憶の呪縛から逃れた印象がある。表情もどんどん明るくなってきているのが分かる。
きくぢの充実ぶりには参ったとしか言いようがない。何せ目の輝きが尋常ではない。かつて己を惹き付けた目、口、四肢だ。その武器をもって往時を遥かにしのぐパフォーマンスを見せ付けられてはたまらない。自己紹介MCでは大声を張り上げたり、客席を盛り上げようと二度も煽りを入れるとか、メーターが振り切れる寸前なおかつ制御可能という理想的な吹っ切れ方をしている。今のきくぢは萌乃たんと並んでK6のステージを2列目から盛り立てている。
優子たむは茶髪ともそろそろお別れらしく。「星空のミステイク」の制服は、今の髪色と合わせるとちょっと苦しかったので、久しぶりの黒髪優子たむの姿を見られるかもしれないのは楽しみだ。ユニットも黒髪の方が似合うだろうな。