~熱風の果て~

観劇の記録

AKB48(チームK)

【出演】石田晴香梅田彩佳大島優子大堀恵奥真奈美小野恵令奈河西智美倉持明日香小林香菜佐藤すみれ佐藤夏希近野莉菜仁藤萌乃野呂佳代増田有華松原夏海
終わりそうで終わらない現体制でのチームK公演。油断していると何の告知もなく新チームになっていた・・・なんてこともあり得ない話ではないので、常にラストの気持ちでステージを見ることに変わりはない。
体調が回復した優子たむは、パフォーマンスも普段どおりに戻っていた。優子たむのスケジュールは最近はAKBが中心なのかな。いつまでAKBに在籍し続けるのが正解なのかは誰にも分からないが、そろそろ「本業」の女優としての仕事も見たい。寸劇では、「風に舞い上がるビニールシート」で培った英語力を生かして、英語スピーチをこなしていた。なかなかいい発音!
寸劇パートは、台本もないことだしこれまで言いたくても言えなかった台詞を言おう、という台本。演技と素の境界があいまいな、重力が安定しない空気がつくられていて、軽い内容とはうらはらに不思議と緊張感があった。チームKに寸劇をやらせるのなら、こういう路線の方がいい。
50メートル走12秒台のえれぴょんは、運動会ブルーなのか、再びキラキラパワー減衰期に入りつつある。香菜からは、大縄飛べなさそう、とバカにされちゃってるし。「わがままな流れ星」は、本来の相方である香菜を相手に間を楽しんでいてた。この曲だけは前回のスランプのときも影響がなかったんだよなー。飛ばずに才加やノンティから韓国で説教を喰らったというバンジージャンプはやはりトラウマのようだ。今ではえれぴょんもジャンプに前向きになっているということで、リベンジの機会を与えてほしい。ともーみに加えて、まーちゃんも50メートル11秒台なのか。チームKの運動能力は両極端に分かれている。
フランス帰りの香菜は、何回同じことを聞いても優しく接してくれるチームKが好きと言っていたが、ともーみも香菜がフランスでも変な発言を繰り返してチームKの2人以外から引かれてしまっていたという話をしていた。香菜は後輩から気軽にからんでもらえるような雰囲気を自らつくることができるようになれば、もっとキャラクターが引き出されてくるはずだが、現状はまだまだだ。それでも、「フリしてマネして」での表情を使った演技には着実に成長の跡が見える。
同じくフランス帰りのともーみの幸福オーラと淫靡オーラはやはりチームKのステージに必須のスパイス。ただ、今日のともーみはアイラインを強調しすぎていて、ちょっと不自然だったな。ノロコロガシに反応してのともーみのサディスティックな笑い声を聞くとなぜか高まる。
何だかんだ言って、ノンティは痩せた。「スリムビューティーノロカヨになるので見守ってください」というチームKパンフレットでのコメントから3年でようやく現実の姿になりつつある。しかし、オーディションの段階で本当に年齢詐称していたとは知らなかった!パンフレットに証拠写真が載ってしまっているということだったので見てみたが、これは分からない。
梅島MCは回顧モードでチームKの歴史。300回を超えるチームK公演に皆勤を続けるなっつみぃの偉業はもっと称えられてもいい。チームKの生ける歴史書とでもいうべき存在で、彼女こそシアターガールと呼ぶのに相応しい。公演を重ねすぎて、だんだん古い記憶がなくなってきている、と話していたなっつみぃだが、己も同様で、K1の頃の記憶がDVDに上書きされつつあるのがもどかしい。歴史を語るはずが、いつの間にかあーやの話に。脱退騒動以来、正面切ってあーやの話題がメンバーから出るのは初めて聞いた。なっつみぃは、埼玉組の絆もあるのか、あーやがラジオをやっているという情報をつかんでいた。今日のMCでは、TAKADAやかおりんのことも話題に出ていた。
梅ちゃんの髪の毛はだいぶ伸びてきて、編み込みを使ってアレンジできるようになっていた。ちょっと前までのヲタ受けしない真ん中分けの髪型に比べると若く見える。老け込むにはまだ早すぎるので、もう一度、実年齢より若く見られていたK1の頃のイメージに近い梅ちゃんの姿も見てみたい。
有華の「虫のバラード」を見るのは2回目。ソロということで、歌を大事にしよう、歌に集中しようという気持ちが強すぎて、まだ代役の域を打ち破れてはいない印象だ。有華にとっては、ソロ曲は晴れ舞台だが、今日はノドの調子が悪そうなのが気の毒だった。
佐江代役は萌乃たん。K5での彼女を見るのは初めてなので注目したが、再編後も「逆上がり」公演が続くのだとしたら、珍しい光景ではないのか。元々K好き研究生だった萌乃たんらしく、チームKの魅力を語るという自己紹介MCでは、はるきゃんとすみれたんがチーム研究生の魅力を語ったのに対し、萌乃たんはチームBではなくチームKの魅力を語ってしまい、ちょっとだけ後悔しているような表情がよかった。チームB公演では主力としての自覚を持っているせいか、気持ちを入れすぎて鬼娘っぽい凶相が表れる場面が多々あったのだが、今日はパフォーマンス面に不安があるのがいい方向に作用しているようで、素直にアイドルらしい華やかさを放ち出していた。早くも残り3曲程度のところまで仕上げてきているのはさすがだ。
チームKの魅力としては、誕生祝で集まろうと声をかけると全員が集まってしまうような実行力を伴った団結力や、昼食時に自然とチームKが集合しているという磁力などが挙げられていた。絆や団結を声高に叫ぶよりも、こういう姿が自然と形成されてきたチームKはやはり奇跡なんだろうな。もうすぐチームKを懐かしみつつ現在を嘆くようなときがやって来てしまうのだろうが、今は「春一番が吹く頃」の精神でK公演を大切に楽しむしかない。