~熱風の果て~

観劇の記録

AKB48(チームB)

【出演】内田眞由美浦野一美多田愛佳柏木由紀片山陽加小原春香小森美果指原莉乃田名部生来仲谷明香仲川遥香中塚智実仁藤萌乃平嶋夏海米沢瑠美渡辺麻友
武道館後初のチームB公演。
インフルエンザに倒れたらぶたんと春香姫も何とか復活し、感染の連鎖もいったん落ち着いて、現行のBメンが勢ぞろい。チーム再編決定による感傷的な雰囲気も、さっしーが感極まる場面があったくらいで、多くのメンバーは秋Pの洗脳効果もあって、表向きには引きずるようなところは見られなかった。
チーム再編は、チームKだけを見ると半年前でもよかったくらいで、B3期間中はごたごたがあって完成が遅れたチームBのことも併せて考えれば、ここがひとつのタイミングなのは確かだ。総選挙で下剋上の波が全く起こらなかったことも秋Pの危機感を募らせたことだろう。これまで、チームAに各期のエース級を昇格させてきたのは、チームAをエース集団にしようとしたというよりは、オリジナルメンバーと化学変化を起こせるくらいの濃いメンバーを入れたかったということだったのかもしれないな。今回の再編のいちばんのポイントは、きたりえとみゃおのチームB行きだと思う。
結果は理解できるものでも、相変わらず過程が最悪なことには変わりないので、ゆりばらショックをいまだに引きずっている己が武道館の夜公演を見ていたらと思うと恐ろしい。ゆりばらがなかったことにされて突然告知されたひまわり組は、己にとっては今振り返ってみても暗黒の時代だった。今回はチーム制ということなので、ひまわり組のように何者にもなれないということはないだろうが、チームの意味はこれまでとは大きく異なるものになるだろう。
念願の昇格を果たしたうっちーは調子に乗ってツインテールで登場。今日の笑顔が深く長い闇がもたらす不安から解放されたうっちーの心からの笑顔だったんだ。曲りなりにもチームK入りという念願が叶ってよかった。一方、CinDyたちのSDN専任はどうなんだろう。年をとったから制服アイドルは卒業、なんて常識にはお構いなしでいてほしかった。CinDyの制服姿だって、別に違和感はないよな。SDN未見の己が抱くSDNのイメージといえば、衣装は全部ボディコン、曲は気だるいスローナンバー揃いで、お尻を振りながら客席に向かって色目を流し続ける、という偏見だらけもいいところのものなので、SDN専任と聞かされると、まずはマイナスイメージが沸いてしまうのだ。
先日発売された「アイドルの夜明け」公演のCDを冷静に聴いてみると、曲そのものは必ずしも良曲ぞろいでもないのだが、劇場でBメンのパフォーマンスが重なると俄然楽しくなる。上下より左右を使ってワイドに動き回ることが多いのは劇場で見せることがきちんと考えられているし、間延びとは無縁のスピード感と目まぐるしいポジションチェンジも手伝って、落ち着く暇を与えない。じっくりと見るよりは、熱く盛り上がることに主眼が置かれたこのセットリストは、チームBに向いている。10月以降のセットリストがどうなるのか分からないが、B4は今のメンバーで演じられるステージをもう少し見たかった。